ストックホルム大学でフレーズTMSを用いたWANA言語の翻訳を実施
ストックホルム大学の通訳・翻訳研究所では毎年、学士レベルで約50人、修士レベルで20人の学生が翻訳を学んでいます。大半の学生は他の言語からスウェーデン語に翻訳しますが、他の言語に翻訳する学生もいます。
Phrase TMSとPhrase Language AIは、西アジア・北アフリカ(WANA)地域のすべての言語をサポートしており、言語パックやdllファイルをインストールしなくても、正しい文字で正しい向きの文章を書くことができます。余計な手間が省けるため、貴重な時間を教育に充てることができ、問題が発生するリスクも軽減されます。
アカデミック
スウェーデンの新しい言語景観への適応
ここ数年、特に国際的な難民情勢により、スウェーデンの言語環境は大きく変化しました。現在、西アジア・北アフリカ(WANA)地域の言語を話す人が増えてきています。スウェーデンでは、アラビア語がフィンランド語を抜いて2番目に多く話されている言語となり、クルド語とペルシア語も最も話されている上位10言語に数えられます。そのため、スウェーデン語とWANA地域言語の間の通訳者に対する需要が、特に入国管理、医療、教育、および法的問題において高まっています。
移民がスウェーデン社会に溶け込んでいくにつれて、通訳の需要は減少しますが、スウェーデン語とWANA地域言語間の翻訳需要は増加しています。この需要を満たすため、ストックホルム大学の通訳・翻訳研究所では、スウェーデン語からさまざまなWANA地域言語への翻訳コースを提供しています。このコースは主に現役の通訳者を対象としています。この新しいコースの教師として、私は翻訳市場、情報マイニング、専門用語について指南し、CATツールや機械翻訳などの最新の翻訳テクノロジーを生徒に紹介しています。
生徒は国内各地に居住しているため、授業はオンラインでのみ行います。Phrase TMSは学習する上での敷居が比較的低く、主要なデスクトップCATアプリケーションと比べて求められるPCスキルが少ないため、非常に効率的なツールであることがコースの中で証明されています。Phrase TMSはクラウド上で実行され、どのコンピュータープラットフォームからでもアクセスできるため、日中は現場から現場への移動が多い通訳者にとって理想的です。バスや電車での移動中にタブレットで作業する生徒もいます。
Phrase TMSとPhrase Language AIは、WANA地域のすべての言語をサポートしており、言語パックやdllファイルをインストールしなくても、正しい文字で正しい向きの文章を書くことができます。余計な手間が省けるため、貴重な時間を教育に充てることができ、問題が発生するリスクも軽減されます。MTは品質にバラツキがあり、WANA地域言語に関しては大抵物足りないところがあります。しかし、重要なのは生徒がCATツールの使い方に慣れ、将来翻訳者として仕事をする際に主なクライアントになるであろうLSPとのやり取りの仕方を学ぶことです。
2021年度には、アラビア語、ペルシア語、ダリー語をターゲット言語とする生徒が約15人いました。2022年度には、ソマリ語とティグリニャ語をターゲット言語とする生徒もいます。