ローカライズ戦略

ローカリゼーションがグローバルビジネスに不可欠な理由

グローバル市場で成功するためには? 「翻訳」ではなくローカリゼーションを行う5つのメリットをご紹介します。
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グローバル化が進み、私たちは地理的な制約を受けずにモノを買えるようになりました。世界中の消費者は、自国語でさまざまな製品や情報にアクセスしたいと考えます。そのため、商品、サービス、ソリューションを提供する企業は、この要望に応えていかなくてはなりません。グローバル市場で成功するためには、ツールを取りそろえ、お客様に合わせた独創的なマーケティングを行っていく必要があります。では、一体どうしたらいいのでしょうか。

ここでローカリゼーションの出番です。

「ローカリゼーションって何?」「なぜ大事なのだろうか」という疑問をお持ちなら、ぜひこの先を読み進めてください。海外市場に進出する企業にローカリゼーションが不可欠な理由を解説していきます。

ローカリゼーションとは?

「ローカリゼーション」と「翻訳」は混同されることがありますが、異なるものです。「ローカリゼーションの一部が翻訳」と捉えていただくと分かりやすいかもしれません。翻訳とは、原文の意図を変えずにテキストをある言語から別の言語に変換する作業を指します。一方、ローカリゼーションは、コンテンツ、製品、サービスを特定の現地市場にぴったり適応させるプロセスです。単なるテキストの翻訳にとどまらず、画像や色、フォーマット、ユーザーインターフェース、デザイン、さらには支払い方法の変更までを行う場合があります。

ローカリゼーションが重要な理由

グローバルな市場で成功するには、お客様との効果的なコミュニケーションが鍵です。そのためにはローカリゼーションが非常に重要な役割を果たします。ローカリゼーションに力を入れることで、次の5つのメリットが得られるでしょう。

新規市場への参入が容易になる

グローバル市場に参入する際には、法的な問題、物流上のハードル、そして文化的・コミュニケーション上の障壁が立ちはだかってきます。こういった問題は、ビジネスのスピードダウンを余儀なくされます。

ローカリゼーションはすべての問題を解決できるわけではありませんが、文化の違いで起こるトラブルを避け、ブランドイメージに悪影響を与える問題の発生を抑えることができます。

さらに、ローカリゼーションを上手に行えば、時間をかけずに製品・サービスに注目を集めることができ、恥ずかしい翻訳ミスも回避できます。

競争力を高める

現地の競合に対して

海外市場に参入する際には、現地の競合と戦うことになります。当然ながら、あなたの会社は不利な立場に置かれることが考えられます。これは、外国の会社よりも現地企業の方が信頼されやすいためです。

しかし、ローカリゼーションをしっかり行うことで、この不利な状況を変えることができます。

グローバルな競合に対して

海外市場にはグローバルな競合も存在します。もし彼らがローカリゼーションに力を入れていなければ、あなたの会社の方が有利であることは明らかです。新たな市場でも確固たる地位を築けるでしょう。

顧客満足度の向上

ローカリゼーションを通じて、顧客満足を第一にすることができます。

理解しやすく、また満足のいく方法でお客様のニーズを満たせば、お客様があなたの製品やサービスをリピートする可能性は高まります。

ユーザーマニュアルや支払い方法、カスタマーサポートといったすべてのプロセスをローカライズすることで、お客様は再購入の決定を下しやすくなります。

ブランドヘの忠誠心の向上

満足のいくユーザー体験を提供すると、ブランドに対して信頼が生まれます。お客様の言葉でコミュニケーションを取り、お客様に合わせて製品をアップデートし続けることで、お客様はあなたの製品への信頼を深めていきます。この信頼は、やがてロイヤリティに変わっていきます。

収益の増加

効果的なローカリゼーションを行うことで、人目に触れるチャンスを確実に増やせます。コンテンツを目にしてくれる人が増えれば、当然収益の増加につながります。

TMS(翻訳管理システム)を使ってコンテンツのローカリゼーションを進めれば、機械翻訳などのテクノロジーを活用でき、ローカリゼーションおよび翻訳を最大限に効率化することが可能です。こうした投資は大きなリターンを生み出し、社内でも高く評価されるでしょう。

次に行うべきこと

グローバル市場に目を向けているなら、ビジネス戦略にローカリゼーションを取り入れない手はありません。ローカリゼーションは文化の壁を取り除き、新たな市場に参入しやすくするためです。

今回はローカリゼーションの重要性を解説しましたが、実際にローカリゼーションを進めるためにはテクノロジーの導入を検討する必要があります。そのためには社内を説得するプロセスが必要になりますが、これについては別の記事で解説します。